ODDLAND(オッドランド)、直訳すると“奇妙な国”という意味。
それはまるで、寓話のような、不可思議で自由な世界。
誰もが思い思いのファッションに身を包み、そこかしこで多様な音楽が響き渡る。
でも、その音楽はテレビで取り上げられるようなポップミュージックとはどこか違う。
少し偏屈で、癖があり、けれど、どこまでもまっすぐで、芯のある音楽で溢れている。
いわゆる“レベルミュージック”と呼ばれる、メインカルチャーの外側にある音楽が、このフェスティバルのかなめとなっている。
ODDLANDは、音楽を娯楽的に“消費する”ためだけの音楽フェスではない。
音楽を軸に、ファッションやアート、そこに息づく文化や精神に触れていきながら、
集う一人ひとりが、理屈ではなく、体感的に沢山のものを受け取って欲しいと願いが込められている。
【「与えられる」フェスではなく、「一緒につくる」フェス】
ODDLANDは、舞台設営、会場装飾、出演者ブッキング、看板やデザイン、グッズ制作など、
自身らの手を動かしながらひとつひとつ作っていくDIY精神を大切にしたフェスティバルです。
DIY(Do It Yourself)という精神は、単に手作りであるという意味ではありません。
自分の手で、場所や環境や文化を作ること、そして主体性を持つことなのです。
きっと、このフェスは他の大型フェスと比べて、どこか不完全で、欠けたところばかりでしょう。
そんな中で、困っている人がいたら助けてあげたり、誰かに頼ってみたり、ゴミが落ちていたらなんとなく拾ってみたりする。
もちろん、何もせずにそこに存在するだけでも良い。
ただ、この日だけはいつもより少しだけ優しい気持ちで過ごしてみてほしいのです。
理想的な空間というのは、そこにいる一人ひとりの気遣いでつくり上げられていくはずだから。
【大切にしてほしいこと】
ODDLANDには明確なルールは存在しません。
でも、ただ一つ大切にしているのは「誰もが対等であること」。
出演者も、スタッフも、来場者も。沖縄に暮らす人、県外から訪れる人、国境を超えてやってくる人も。
この日ばかりは、誰もがフラットに交わり、違いを尊重し合える空間を一緒につくって欲しいのです。
誰かの尊厳を踏みつけにして得られたものが「自由」と呼ばれないように。
どうか、自主・自律の精神を持って、そしてほんの少しの思いやりを携えて、
秩序ある自由の国「ODDLAND」の世界に足を踏み入れてください。
なぜFree(入場無料)なのか?
まず、「無料」は、けっして「無価値」を意味しません。
そして、「無料」によって、「有料」であるものの価値が下がるというわけでもありません。
それを、前提とした上で、ODDLANDが無料の野外フェスティバルとなっていることは至ってシンプルです。
公園という場所は、本来“誰のものでもなく”、同時に“誰のものでもあるといえる”コモンズ(共有地)だからです。
そこに境界線を引き、入り口で対価を求めることは、私たちが目指す「開かれた自由」とは、その出発点からして異なっています。
なにより、ODDLANDにおいては、金銭的な理由で、誰かがこの場所を諦めるようなことがあって欲しくなかったのです。
音楽や芸術は、“一部の持てる者のための贅沢品”ではなく、ある種の精神的なインフラとして、“渇きを潤す水のようなもの”だからこそ、多くの人に届けられる機会も必要だと考えているからです。
そして、「偶然の出会い」も大切にしています。
たまたま公園を訪れた子どもたちが、奇妙な世界に迷い込み、その音の波に、アートの渦に心が引っ張られる。
そんな無垢な衝動が、数年後の誰かの新しい表現の始まりになるかもしれない。
その種が蒔かれる瞬間を、入場料という名の“壁”で遮りたくはありませんでした。
また、今回この場所に集うのは、普段は限られた地下の空間で、独自の表現を追求している者たちばかりです。
不特定多数へ向けて放たれることの少ないその濃密な表現の数々を、あえて誰もがアクセスできる公共の場で解き放つことで、
日常と非日常が混ざり合う、予測不能な化学反応を起こしたいと考えています。
とは言え、大きな資本や補助金に頼らずに運営するには、極めてリスクの大きな規模のフェスでもあります。
しかし、ODDLANDは実験と実践の場として、 これまで多くのイベントが採用してきた「チケット制」や「広告協賛」とは違う、
もっと面白みのある「価値の循環」を探るべく、様々な工夫を凝らすことにしました。
それに関しては、ぜひ「協賛ページ」を読んでみて下さい。
どうかあなたも、ODDLANDの「登場人物の一人」として、この場を楽しんで下さい。
歌い、踊り、飲み食いし、買い物をする。あるいは何もせずに、ただ日向ぼっこをする。 そうした行動のひとつひとつが、この空間を支え、気持ちの良い循環を生み出すエネルギーになる。
与えられるのを待つ観客ではなく、共にこの「奇妙な国」を成立させる当事者として、 誰もがフラットに立てるこの地面の上で、新しい経済と、新しい自由の形を、あなたと一緒に試したいと考え、ODDLANDの入場料は無料にしています。
テーマは「Shift the ground」 (土台そのものを変える)
使い古された既存のシステムや方法論、価値観は、実はとっくに見直す時代が来ているはずです。
スタンダードはベストではないし、景色を変えるために必要なものは権力や資本だけでもありません。
誰もが使える公園という空間において、地下文化(アンダーグラウンドカルチャー)が掘り起こされるこの二日間が、
一過性の記念行事として終わらせることなく、誰かにとって次へ繋がるものとして、
音楽の、そして文化の「土壌(Ground)」そのものを入れ替えるという試みがODDLANDです。
レベルミュージックの強靭なルーツと、カウンターカルチャーが培ってきた鋭利な精神と自由な発想を元に、現場を耕し続けてきた人々によって、その「根」をこの巨大な地平に深く打ち込み、足元から変化を起こしていけば、高望みして遠いものに手を伸ばすことなく、既存の価値観を揺さぶる地殻変動が起きるはずであるという想いから「Shift the ground」というテーマを根本に持っています。
新しいスタンダードを、ここから。
音楽フェスのようだけど、何かが決定的におかしいこのお祭り。
夢想的だとも言える「秩序ある自由」、「誰もが対等であれる場所」を現実に着地させるため、
用意された正解や、消費されるだけの日常からはみ出すことを恐れず、
知恵を絞り、理想を形に変えるための実験と実践の場として
自分たちの手で「新しい遊び方」の設計図を書き換えていく「祝祭の形をした革命」とも言えるかもしれません。
音楽が鳴り響くたびに、その土地が少しだけ良くなる。 アートが生まれるたびに、新たな視点を手に入れることができる。
そして、「遊ぶこと」が、そのまま「場所を守ること」「社会を良くすること」に繋がる。
ODDLANDが提示するのは、そんな理想的な未来です。
そのためには、後に続く“人”や“イベント”が必要だとも考えています。
本イベント終了後には「野外フェスの作り方」として運営方法や収支報告を誰にでも見れるように積極的にシェアしていく予定です。
(とりあえず、こちらにて2024~2025年に4車線道路を封鎖して開催されたAFTER LANDという関連イベントの開催方法についてお読みいただけます。)
どうか、日常の枠組みを少しだけシフトさせて、どこか不完全で、だけど希望と魅力に溢れたその景色を楽しみながら、
一時的な熱狂で終わるのではなく、それぞれの日常へと持ち帰って欲しいと願っています。
新しい景色を一緒に作り上げるため、ぜひ自由の最前線へお越しください。